〜女性らしさとは? 女性としての料理人とは〜
海外に比べて、圧倒的に数が好きないとはいえ、男性社会であった料理会にも女性の料理長が増えてきている。そんな中、渡辺万理さん主催による、軽井沢ガストロノミー・フォーラム第2回「食の世界の女性たち」が、7/17に行われた。
女性シェフは、スペイン・ガリシアから「ア・タフォーナ」ルシア・フレイタスシェフ
「志摩観光ホテル」樋口宏江総料理長、「里山十帖」 桑木野恵子総料理長
「シュヴァル・ド・ヒョータン」川副藍シェフ、「UMI」 藤木千夏シェフ
「ヴィラ・ド・マリアージュ軽井澤」小林愛実総料理長が参加され、それぞれ料理を作られたほか、ルシア・フレイタスさんは、「女性として、料理人として、シェフとして」と講演をされ、5人のシェフは「厨房からのメッセージ」と題して、対談をされた。
また「現場は私たちが主役!」と題して、「軽井沢サラダふぁーむ」の依田美和子さん、「ひまわり農園」の掛川育臣さん「平井農園」の平井久美さんの3人による、女性生産者の座談会も行われた。
お話を聞いていて思う。彼女たちに共通しているのは、圧倒的な男性社会における不利を、ほとんど意識されていないことである。
いや、おそらくみなさん、相当苦労されてきていると思う。だがそんなことは微塵も出さずに、この仕事を与えてくれたことの喜びを誠実に語られる。
女性としての強みの多くは語らないが、意識の底に明確に持っている。その中で食材や料理の明日のことを、喜びに溢れて語られていた。
こう書くと、女性は強いと思われる方もいるだろう。だが僕も含めて、女性らしさ、女性っぽい、男っぽいなど表現している時点で、まだ稚拙なのである。女性も男性も関係ないということではない。
性別の前に、まず人間としての確かさがあるからこそ、彼女たちは成功されているのだろう。